Satoshi Tai
実績一覧
EFO

freee人事労務 資料請求フォームのCVR改善

ステップ型フォームへの再設計で心理的障壁を除去

+197%

資料ダウンロード完了CVR

オリジナルデザイン比

+426%

フォーム初入力率

オリジナルデザイン比

メインCV

資料ダウンロード

クライアント

フリー株式会社

対象ページ

freee人事労務

施策タイプ

EFO / ABテスト

アプローチ

エキスパートレビュー

背景

「フォームに辿り着いているのに、送信まで完了しない」

freee人事労務の資料請求フォームは、従来の単一ページ型で設計されており、氏名・会社名・メールアドレス・電話番号・従業員数など、すべての入力項目が一画面に表示される構造でした。

フォームページへの到達数は一定数あるにもかかわらず、送信完了率が低い状態が続いていました。問題はフォームの構造そのものが引き起こす心理的なハードルにあると考えました。

課題分析

データより先に、経験が課題を教えてくれることがある

このケースでは、ツールによる定量分析より先に、これまでの多数のEFOプロジェクトで培ってきた知見をもとにしたエキスパートレビューから着手しました。

単一ページ型フォームを見た瞬間、経験上ほぼ確信できることがあります。全項目が一覧表示されるフォームは、ページを開いた瞬間にユーザーへ「これだけの手間がかかる」というコストを可視化してしまうという事実です。その結果、フォームに到達しているにもかかわらず最初の項目への入力すら開始しないユーザーの比率が高くなり、それが完了率の低さの主因になっているという仮説を立てました。

言い換えれば、離脱は「入力が途中で面倒になった」のではなく、「最初から始める気になれなかった」段階で起きていると推測しました。初入力率を上げることが、完了率最大化への最短経路であるという確信のもとで改善設計に入りました。

エキスパートレビューによる仮説

単一ページ型フォームの構造が引き起こす「第一印象の心理的負担」が初入力率を下げ、完了率のボトルネックになっている→初入力率の改善がCVR最大化のキーポイントと判断

解決方法

「全部見せない」設計で、最初の一歩を踏み出しやすくする

解決の方向性は明確でした。ページを開いた瞬間に感じる「手間の重さ」を視覚的に消すことです。すべての入力項目を一度に見せるのではなく、1〜3項目ずつ順番に提示するステップ型フォームへ再設計しました。

Before単一ページ型

全項目が一覧表示

ページを開いた瞬間にすべての入力コストが可視化される。「面倒そう」という第一印象が離脱を招く

Afterステップ型

1〜3項目ずつ順番に提示

最初の画面はシンプル。プログレスバーで進捗を可視化し、「もう少しで完了」という感覚を持続させる

あわせてプログレスバーを導入し、ユーザーが現在どのステップにいるかを常に把握できるようにしました。完了までの見通しが立つことで途中離脱を防ぐ効果を狙った設計です。これは行動経済学における「目標勾配効果(ゴールに近づくほど行動が加速する)」を応用したアプローチです。

プロセス

01

STEP 01

エキスパートレビューによる課題特定・仮説立案

EFOプロジェクトの豊富な実績をもとに現状フォームを評価。初入力率が完了率のボトルネックという仮説を策定

02

STEP 02

EFO設計・ステップ構成の策定

項目のグルーピングと表示順を設計。心理的負担が最小になるよう最初のステップの項目数・種類を選定

03

STEP 03

ステップ型フォームのUIデザイン(Figma)

プログレスバー・各ステップのレイアウト・エラー表示をFigmaで設計。ABテスト用バリアントを制作

04

STEP 04

ABテスト設計・実施・モニタリング

テスト設計・サンプルサイズ算出・実施・統計的有意性の確認まで一貫して担当

05

STEP 05

結果分析・レポーティング・本番実装

有意性確認後、勝利バリアントを本番反映。改善プロセスと学びをチームへレポート

インサイト

フォームCVRのキードライバーは「初入力率」

フォームの改善において「送信ボタンの文言を変える」「項目数を減らす」といった施策が語られることが多いですが、今回の分析が示したのはより根本的な事実でした。ユーザーは「入力が面倒そう」と感じた瞬間に離脱を決めており、その判断はページを開いた数秒以内に起きているということです。

採用したCROの知見

フォームCVRの最大のボトルネックは「途中の離脱」ではなく「初入力率」にある。第一印象で感じる心理的負担をいかに下げるかが完了率最大化への最短経路。ステップ型への再設計とプログレスバーの導入は、「始めやすさ」と「続けやすさ」を同時に設計するアプローチ。

結果

ABテストで有意性を確認、本番反映

+197%

資料ダウンロード完了CVR

オリジナルデザイン比

+426%

フォーム初入力率

オリジナルデザイン比

Before単一ページ型
Before
Afterステップ型
After

次のステップ

他のケーススタディも、同じく分析→設計→実装の一貫したプロセスで進めています。

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